検証用 Azure サブスクリプションのコスト削減のためにディスクタイプや Microsoft Defender for Cloud のプランを見直してみた
いわさです。
私は普段 AWS 以外に Azure を検証することも多く、検証用の Azure サブスクリプションをいくつか使っています。
検証用だと一時的に有料オプションを有効化していつの間にか不要な料金が発生し続けていることも多く、たまに見直しています。
今回またいくつか見直したので、実施したことなどを紹介します。
今回は Azure を普段お使いの方からすると、おそらく当たり前のことしかやっていないのでコスト削減 Tips のようなものを期待されるとちょっと期待はずれになると思いますので、その点だけ先にお伝えしておきます。
ということで実施したことだけ先にお伝えしておきますね。
- 使っていない Azure Load Testing リソースの削除
- Microsoft Defender for Cloud のストレージプランをオフ
- 仮想マシンのマネージドディスクのタイプを変更
まずどこでたくさん料金が発生しているのか、コスト分析から確認
まずはコストの確認です。
コスト分析機能から直近 1 年間の料金を確認してみます。
たまーにしか使わない検証サブスクリプションにもかかわらず、なかなか料金が発生していました。
サービス別に確認してみます。
Microsoft Defender for Cloud でまぁまぁの料金が発生していますね。これ気が付かなかったな。
ストレージでも料金が発生していますね。内訳がまだわからないですが、そこまでストレージ使ってなかったような気がします。
あとは Azure Load Testing ですね。
これは認識していて、月に 1 回くらいは検証で使うだろうと思っていたので、リソースを削除せずにそのままでいたのですが、検証しない月もあったので削除しても良さそうです。
Azure Load Testing を削除
まずは Azure Load Testing から。
Azure Load Testing はテスト実行時間の従量課金がベースなのですが、リソースのコストが月額で発生します。
1 リソースあたり 10 ドル/月です。
当月中はひとつの Azure Load Testing を使いまわしたほうが月額の基本料金みたいなものを抑えられるのですが、使わない月があるのであれば削除したほうが良さそうです。
これは普通に削除しましょう。
単純にリソース削除して終わりです。
ただ、私の場合はその場限りの検証用途なので、テスト結果などを残す必要がないために削除していますのでご注意ください。
Microsoft Defender for Cloud の有料プランをオフに
これはいつの間にか有効化してしまっていたらしいですね。
どこかのタイミングで Azure ストレージアカウントを通して有効化したような記憶もあります。
適当なストレージアカウントを確認してみると Microsoft Defender for Storage がオンになっていました。
Microsoft Defender for Cloud の詳細画面へ遷移してみると、対象のサブスクリプションでプランがひとつ有効化されていますね。
最初どこから解除したら良いのか迷ったのですが、環境設定のサブスクリプションコンテキストメニューから「設定の編集」からオフに出来ることがわかりました。
クラウドワークロード保護の「ストレージ」プランがオンになっていました。
このプランはストレージアカウントごとに料金が発生します。
この検証サブスクリプション上ではストレージアカウントが 3 つ存在していました。
毎月 30 ドルほど料金が発生していたということですね。
役に立つオプションだとは思うのですが、私の検証用環境では必要なかったのでオフにすることにしました。
各ストレージアカウントからも次のように有効化する操作が表示されるようになりました。良さそうです。
仮想マシン用マネージドディスクのストレージタイプを変更
最後に、ストレージの料金です。
コスト分析で Meter ごとに細分化して確認してみたところ、「P10 LRS Disk」が料金の大半を占めていました。
これは仮想マシンで使われる、Managed Disk の料金を示しています。
P10 は Premium SSD のディスクサイズ 128 GB を示しており、Managed Disk Premium SSD ではローカル冗長ストレージ (LRS) オプションとゾーン冗長ストレージ (ZRS) オプションの両方がサポートされているので前者を選択しているということがわかります。
対象仮想マシンのマネージドディスクの「サイズおよびパフォーマンス」のメニューからストレージの種類やパフォーマンスレベルなどを確認・変更することが出来ます。
この仮想マシンは検証用の Windows 11 クライアント環境で Visual Studio などが稼働している環境です。
おそらく構築当初はあまり深く考えずに Premium SSD を選択し、そのままの状態となっていました。
この仮想マシンをディスクごと削除し、必要なタイミングで都度再作成することも考えたのですが、利用の度に復元時間が必要だと使わなくなってしまいそうです。
また、P10 ではなく 64 GB の P6 にすることも考えたのですが、利用状況を確認したところ 128 GB は最低必要だろうということがわかりました。
以上から、今回はストレージタイプを変更することでコスト削減させる方向にしました。
ストレージの種類やサイズは構築後も変更可能なので、ストレージの種類を Premium SSD から Standard SSD に、サイズは P10 と同じストレージサイズである E10 を選択しました。
変更後、ディスクストレージの種類が Standard SSD LRS に変更されていることを確認しました。
コストとしては月額 22 ドルが、9 ドル程度まで抑えることが出来るはずです。
性能面が問題なさそうかは使ってみて評価する必要はありますが、今回は完全な検証用途なので Standard SSD で様子を見てみても良いと思いますね。
さいごに
本日は検証用 Azure サブスクリプションのコスト削減のためにディスクタイプや Microsoft Defender for Cloud のプランを見直してみました。
不要なリソースやオプションを削除するとか、オーバープロビジョニング状態のものを変更するとか、コスト最適化の前段階の基本的なところしか対応していないのですが、Azure をあまり触らない方や触ったばかりの方のコスト見直しのきかけにでもなればと思い紹介しました。
マネージドディスクについては、今後 Standard HDD への変更も検討するかもしれません。使ってみてから考えます。